子宮内膜症とは子宮内膜組織が何らかの原因で、本来あるべき子宮内膜以外の場所に発生し、その部位で内膜組織が増殖する疾患です。20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれており、女性ホルモンのひとつであるエストロゲン分泌が低下する40歳代後半から閉経に向って減少していきます。
子宮内膜症は女性ホルモンの影響によって月経周期に合わせて増殖し、月経時の血液が排出されずに子宮内に残ってしまったり、周囲の組織と癒着を起こして様々な痛みをもたらしたりします。子宮内膜症の発症原因はまだはっきりとは解明されていませんが、現在いくつかの説あり、その諸説が混在して起こっているといわれています。
しかし、共通していわれていることとして月経時の経血逆流が発症に関与することは間違いないと考えられています。
月経がある女性の90%以上は月経血が逆流しているのですが、その人達すべてが子宮内膜症にはなりません。経血が逆流し、停滞したものは免疫が正常に働いていればナチュラルキラー細胞という免疫細胞が働き、取り除いてくれることが解ってきました。
中医学的に子宮内膜症を考えると、その多くは”お血(血液の滞り)”か”痰飲(代謝し切れていない汚れた水)”であると考えています。(詳しくはトップページ⇒子宮内膜症をご参照ください。)
簡単な表現をすると、何らかの原因があって生理時に”出さなくてはいけないもの”を出すことが 上手にできていない、ある種”もの持ちのいい方”とも言えます。 望んでそうしているわけではないのでしょうが、出すべきものを出せない原因を知ることが重要になります。
例えばリラックスすることがなかなかできずにストレスをため込むタイプの方はそのストレスと共に本来出しきらなくてはならない血をため込んでしまったり、忙しすぎて疲れがたまっているような方は出すべきものを出す力が弱くなってしまい、その結果として出せない。冷えを増長するような生活習慣によって出さなくてはならないはずの痰飲を出せなくなっている…など様々な原因が考えられます。
このような原因がどこから発生しているのか、様々な角度から詳らかにし不妊で悩んでおられるご夫婦のお手伝いをさせていただいております。
子宮内膜症は女性の疾患であることは間違いありませんが不妊は夫婦二人、手を取り合って考えていく姿勢が重要です。
その上で漢方薬や健康食品を用いて”しっかり出せる体”を作りましょう。