『昭和堂薬局』

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“血管”を若く保つ善玉ホルモンがあった!

2月4日に”たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学”で「健康寿命の秘密が解明!老けないカラダを作る”新事実”大公開SP」と題し、血管を若く保つ善玉ホルモンであるアディポネクチンが紹介されました。

 番組でも紹介されていますが、老化を研究する研究者から長寿の人たちのアディポネクチン血中濃度が高いことが報告されています。このアディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、数年前にメタボ検診が始まるころに話題になったホルモンです。このホルモンは、太ってしまい脂肪がたまっている脂肪細胞では分泌量が減ってしまい、逆に炎症を起こしたり、血栓形成を促進したり、血圧をあげてしまう物質を分泌するようになります。そして、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などの生活習慣病になりやすくなるのです。

 番組でも言っていますが、長寿の人たちは若い頃から体型が変化していません。肥満の長寿者は見たことがありませんよね。人間は豊かになり、栄養の豊富な食事ができるようになったことで寿命が延びました。しかし、現在は食事が豊富になり過ぎてしまい、多くの方が肥満になってしまっているのです。また、便利ですぐに口にできる食事が開発され、インスタント食品や加工食品がたくさん利用されています。加工することにより失われる栄養素もありますし、安価につくるために全く違うものから作られるフェイク食品までが出回っています。

 これからの時代は食に対する正しい知識を持って、自分の体を守っていく必要があります。食事をする時、私たちは「いただきます」と言いますが、これは食べ物から命をいただきますということです。命がもらえそうにないものが本当の食事なのでしょうか。
 肥満の研究は進歩しています。肥満になるとどんなことが起こるか、ずいぶんわかってきています。正しい知識と少しの努力でメタボを解消して、自分の健康寿命を延ばしてみませんか。

 当店では、肥満解消のご相談を承っております。お気軽にご相談ください。


昭和堂薬局 | 2014年2月11日

 

もうすぐ始まる花粉症~東洋医学で対応するには…~

 花粉症の漢方薬といえば、日本では小青竜湯が有名で、服用したことがある方も多いと思います。しかし本来漢方治療は個々の症状・体質によって異なり、様々な処方を用います。小青竜湯が奏効するパターンは少ないのではないかと思います。
 花粉症(アレルギー性鼻炎)は東洋医学上、「鼻きゅう(ビキュウ)」といい、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・涙目・目や喉の痒み等を共通の主症状としますが、それ以外に付随する症状から病態の分類を行い、きちんと漢方的に分類する事が治療する上で最も重要となります。
 東洋医学では花粉症を津液(しんえき/「水」とも云われる)が過剰に存在するか分布異常を起こし、花粉の刺激によって、この過剰に存在している津液(痰飲と呼びます)が体外に溢れ出ると考えています。
 では、この津液は何故過剰に存在するようになってしまうのでしょうか?
 答えは胃腸に原因があることが多く、古典には「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」と書き記されており、胃腸において余剰な水が発生すると説いています。
 例えば、元々胃腸が弱く風邪をひきやすい、口内炎ができやすい、ちょっとしたことですぐに疲れてしまう、手足や顔色が黄色味を帯びているなどがあると、飲食物から得た水分を代謝することができずに、結果として痰飲が発生し、花粉症やアレルギー疾患を発症します。
 自分は胃腸が丈夫!胃腸のことで困ったことは無いという方でも油断大敵です。胃腸が丈夫な方ほど飲食が不適切であったり、夜更かしをして身体の疲れが溜まっていても、風邪も引かずに過ごせるために無理をしがちです。しかしこの時、胃腸は体の恒常性を維持するために一生懸命に働き、少しずつ疲弊していきます。そして私たちの気が付かない間に少しずつ「痰飲」が発生し、ある日突然に花粉の刺激を感受し花粉症が発生してしまうのです。
 花粉症について様々な情報がもたらされる中に”疲れをためないこと・睡眠をよくとること”とあるのは、胃腸を休ませることに他ならないのです。
 現代社会に生きる私たちは保存技術や輸送技術の発達により食べるものに不自由なく生活することが可能になりましたが、食べ物の質はどうでしょう?
 このコラムにもよく登場する「慢性炎症」。高栄養食によって腸内環境が悪化することで発生します。現代医学で注目を集めている分野ですが、東洋医学は古来から胃腸がアレルギー疾患に関わっていることを示していました。
 適切な飲食・睡眠をとることで胃腸をしっかり休め、「痰飲」を発生させないような生活を心がけましょう。
 すでに発生してしまった「痰飲」を解消するには漢方薬や腸内環境を改善するものを使い、花粉症の時期を楽に乗り切れる身体づくりのお手伝いをさせていただきます。ぜひ店頭にてご相談ください。


昭和堂薬局 | 2014年1月15日

 

チョコレートに長寿効果…精神も安定。この記事の真偽はどうなのでしょうか?

 産経新聞にチョコレートに長寿効果があるという記事が掲載されました。しかし市販のチョコレートの多くはカカオ以外に砂糖や脂肪が添加されている為、逆に健康を害する可能性もありますので、この件について記事の一部を紹介し解説をしたいと思います。

以下掲載記事
 この世の中で最も長生きしたフランス人女性ジャンヌ・カルマンさんは122歳まで元気に長生きしたが、晩年まで大好きだったチョコレートと赤ワインは120歳になっても欠かした日はなかった。
 どちらも抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれ健康長寿には良い作用がある。特に赤ワインにはレスベラトロールという長寿遺伝子のスイッチをオンにするポリフェノールが豊富に含まれていることは本コラムでも紹介した。実際、100mlの赤ワインに含まれるポリフェノールは0.3g程度だが、100gのチョコレートには0.8gものポリフェノールが含まれているので、チョコレートはワインの3倍近くもポリフェノールを含む抗酸化食材である。
 徳島大学食品機能学の寺尾純二教授等の研究によると、成人男性を対象にした実験で100gのチョコレートを食べると、摂取したカカオマスポリフェノールの一種「エピカテキン」の約30%が体内に吸収され、血漿で抗酸化能力が増強することが確認されている。同教授は、赤ワインやお茶ではポリフェノールが「精々10%しか吸収されない」点を指摘する。
 元来、チョコレートは太りやすいと思われているが、茨城キリスト教大学の板倉弘重名誉教授は、「カカオバターの主成分ステアリン酸は吸収率が低く、低カロリーなので意外にも健康的な食材」である点を強調する。
 さらに、このステアリン酸には血中コレステロール値を下げる効果、カカオ成分には虫歯を抑制してくれる効果もある。
 そして私が注目しているのは、東京薬科大学の井上英史教授らの研究結果。線虫というモデル動を使って、カカオ豆から抽出した「プロシアニジン」という成分をエサに混ぜて与えたところ、酸化ストレスが抑えられ線虫の平均寿命が延びたのだ。酸化ストレスは、動脈硬化、糖尿病、ガンなど多くの病気の引き金になる。晩年までチョコレートを食べ続けたカルマンさんが、「長生きの秘訣は何ですか?」という質問に「長生きの秘訣は病気をしないことだ。」と答えた理由も毎日食べていたチョコレートに潜んでいたのかも知れない。
 実際、スウェーデンのカロリンスカ研究所のラーソン博士らが45~79歳のスウェーデン人男性37,103人を約10年間追跡調査した結果、チョコレートの消費量が最も多かった群の男性はチョコレートを全く消費していなかった群の男性に比べて脳卒中の危険度が17%も低下していることが明らかになった。更に解析を進めるとチョコレートの消費量が50g増えるごとに脳卒中危険度が14%低下したのだ。
 最近、中村学園大学栄養科学部の青峰正裕教授は、ネズミの脳にチョコレートに豊富に含まれているエピカテキンを与えると脳の中のセロトニンの放出量が増加することを見い出した。
 うつ病を発症すると脳内のセロトニンの放出量が低下することが知られている。さらにその作用機序を調べると、エピカテキンにはうつ病に使われているSSRI阻害薬(選択的セロトニン再吸収阻害薬)と同じような作用があることが分かった。つまり、チョコレートを食べて幸せな気分になる理由の一つに、精神を安定化させるセロトニンの作用を高める作用があったのだ。
 ただし砂糖がたっぷりの甘いチョコレートを沢山食べると確実に体重が増し、肥満症を発症したり糖尿病が悪化するのでオススメできない。
 そこで、「カカオ70%のビターチョコレート50gを食事の20分前にゆっくり食べる」という食べ方がオススメで、「食事の前にゆっくり」には、満腹中枢を刺激する狙いがある。満腹中枢が刺激されると食事の摂取量が減少することが知られている。

 読んでいただくと分かるように、カカオやカカオに含まれる成分についての研究などを紹介しています。しかし、市販のチョコレートはカカオ以外に多くの物が含まれています。その多くに脂肪酸があり、マーガリン(食べるプラスチックと言われている)などが使われている場合はトランス脂肪酸など体に害を及ぼす物も含まれている場合があるので注意が必要です。また、砂糖を多く含むため血糖値が上がるとインスリンというホルモンが必要になり、インスリンを多く使う生活をしていると老化を早めるという報告もあります。長寿効果があるから食べたチョコレートがかえって病気を引き起こしたり、寿命を短くしてしまっていては元も子もありません。店頭でアトピーの悪化原因がチョコレートを食べることにあったり、ダイエット相談に来た方がチョコレートを食べているケースはよくあります。マスコミが言っていることを真に受けてしまうとこんなことにもなりかねないので注意しましょう。


昭和堂薬局 | 2014年1月11日

 

どう違う? 「怖いめまい」と「怖くないめまい」の症状と対処法

 日刊ゲンダイにめまいについての記事が載りました。わかりやすく解説しているので紹介します。
以下記事
 Aさん(52)は会社で仕事中、立ち上がろうとした途端に体がふらついた。若い頃から貧血気味でめまいを感じることも多かったAさんだが、いつものめまいと少し違うように思った。右側の手足がしびれるのも気になった。しかし、しばらくイスに座っているとしびれは消えたので、そのまま仕事を続けた。
 Bさん(50)は朝、激しいめまいで起き上がれなかった。遊園地のコーヒーカップに乗っているような、ぐるぐる回っている感じがして、吐き気もある。自分はどうなってしまうのだろうという不安から、妻に急いで救急車を呼んでもらった。 疲れた時や急に立ち上がった時など、クラッとした経験はだれでもあるだろう。頭がふらつく「めまい」には、放っておくと命の危険があるものと、放っておいていいものとがある。年末が近づくにつれ忙しくなるが、そんな時でもすぐに対処しなくてはならないめまいは何か? 米山医院・米山公啓院長(医学博士)に聞いた。
■激しくても命に関わるとは限らない
 冒頭のAさんとBさんのケースだが、実はAさんは翌日、脳梗塞を起こして病院に救急搬送された。幸いなことに命は助かったが、右半身にマヒの異常が残ってしまった。
 「めまいには大きく分けて、脳に原因がある場合と、耳の三半規管に原因がある場合があります。Aさんは、めまいに加えてしびれも感じている。脳が原因のめまいの代表的なものは脳卒中ですが、これはめまいと同時に口元や手足のしびれ、ろれつが回らない、手足に力が入らないといった症状があります」
 脳に原因があるめまいにはほかに、動脈硬化で脳に血液が十分に送られず、体がふらついたり倒れたりする椎骨脳底動脈循環不全症、脳神経に腫瘍ができる聴神経腫瘍などだ。
■ポイントは「別の症状」
 また、脳卒中のひとつ、脳梗塞には、発作が10分前後で治まってしまうものもある。
 「一過性脳虚血発作です。頚動脈の辺りの血栓が飛んで脳内の細い血管が詰まり症状が生じるのですが、血栓はすぐに流れ、症状も消えます。放っておくと数カ月先に脳梗塞を起こす可能性が高くなります」
 めまいそのものはそれほどひどくない、あるいは消えてしまったが、同時にしびれなど別の症状があったら、何をおいても病院へ。
 一方、病院へ救急搬送された冒頭のBさんだが、診断は「良性発作性頭位めまい症」だった。
 「三半規管に何らかの問題が生じ、激しい回転性のめまいに襲われます。上を向いたり振り返ったときに目の前がグルグル回っているように感じ、人によっては寝込んでしまうこともあります。めまいの程度は非常にきついです」
 同じく激しいめまいでは、三半規管の神経がむくんで起こるメニエール病もある。
 「メニエール病は一般的に難聴を伴うといわれていますが、そうでないケースも多い。めまいと同時に強烈な吐き気に襲われることもあります」
 三半規管が原因のめまいは命に別状があるものではないが、めまいが消えるまで時間がかかるケースも少なくない。良性発作性頭位めまい症は、完治まで半年から1年。メニエール病は自然と治る場合と、治療しても長く引きずる場合とに分かれる。耳鼻咽喉科が専門になる。
 めまいを甘く見てはいけない。

 記事にもあるように脳が原因の危険なめまいと耳が原因のめまいがあります。
 喋りにくい、麻痺やしびれ、手足が動かしにくいなどいつもと違う症状がある場合、脳に原因の可能性があるため、すぐにお医者さんを受診しましょう。
 耳に原因があるケースとしては、「音が聞こえにくい」「耳鳴り」など聴覚に異常がある場合、メニエール病か突発性難聴で、聴覚に異常がない場合は、良性発作性頭位めまい症か前庭神経炎です。
 また、回転性と非回転性の分け方もありますが、症状の強さなどで回転性になったり回転性でなかったりします。回転性のめまいに多いのは耳が原因の場合が多くありますが、これだけで判断することは危険です。
 貧血や軽い血流障害でめまいが起こっていたり、原因がはっきりしたのになかなかよくならない場合は漢方薬などを併用するとよい場合がありますので、お気軽にご相談ください。


昭和堂薬局 | 2013年12月13日

 

日本の食卓にも溢れる「トランス脂肪酸」 米FDAが禁止に動く

 「食材偽装」報道が話題になっている今、アメリカの「トランス脂肪酸」使用禁止のニュースは対照的だと感じていたところ、日刊ゲンダイに私が思っていることと同じことが掲載されていましたのでご紹介します。
以下掲載記事
 ファストフードやパン、ケーキが動脈硬化を引き起こす――。
 米食品医薬品局(FDA)は7日、「トランス脂肪酸」の使用を禁止する方針を固めた。トランス脂肪酸は、反すう動物の肉や乳にも含まれるが、多くは植物油に水素を添加して固形化する際にできるという。
 米国では、2006年に使用表示を義務付けていたものの、FDAのハンバーグ局長は、「摂取量は依然、公衆衛生上の重大な懸念を招く水準」と強調。規制することで年間2万人の心筋梗塞患者の発生を防ぎ、心臓疾患による死者数も7000人減らせるとした。
 しかし、この”危険物質”は、日本では規制対象外。世界保健機関(WHO)が認める「1日当たりの総カロリーの1%未満」の基準を満たしているためで、消費者庁は、「日本人の摂取量は、ほとんど健康に影響ない数値とみています。」(食品表示企画課の担当者)という。だが、米国流のファストフード文化はどんどん深化している。基準を超えて摂取している人も増えているだろう。
 研究生活50年の脂質生化学者で名古屋市立大名誉教授の奥山治美氏はこう警告する。
 「トランス脂肪酸を含んだマーガリンやショートニングはバターより長持ちする上、5分の1以下のコストで作れるため、産業界は重宝している。最も心臓病のほか、ホルモンバランスを狂わせて、子どもが生まれにくくなるという弊害も指摘されている。ただ、原材料名の表示はあいまいで、”トランス脂肪酸”とは明記されない。味で見分けることも不可能です。表示については、過去には学会で問題になったし、09年当時の福島瑞穂内閣府担当大臣は表示義務化に向けた検討を消費者庁に指示したにも関わらず、国は産業界に配慮したのでしょう。」
 奥山氏によれば、ケーキ、お菓子、パン、ピザ、揚げ物のせんべいやドーナツ、コーヒーのクリーム、ソフトクリームなどは要注意。まず含まれていると考えた方がいい。
 「原材料の欄にマーガリン、ホイップクリーム、ファットスプレッド、食用油脂、植物油脂、精製加工油脂などと記載されていたら、大抵入っていると考えられます」(奥山治美氏)
 「食材偽装」も平然と行われる日本の食卓。消費者は自分の判断で安全を”選ぶ”しかない。
以上が掲載記事です。

 国が言っているように、トランス脂肪酸の少量摂取は健康な方はそれほど問題ではないかもしれませんが、病気の人にとっては大きな問題になると思います。病気の多くが「慢性炎症」が原因であることが分かってきています。トランス脂肪酸はこの「慢性炎症」の状態を引き起こします。生活習慣病やアレルギー疾患、自己免疫疾患、がんなどの方でトランス脂肪酸摂取は良い影響が出るとは考えられないため出来る限り0に近づけた方が良いと考えられます。
 今の日本、自分の身体は自分で守るしかありませんね!


昭和堂薬局 | 2013年11月14日

 

冬は気分がどんより・・・「冬季うつ」かも

冬は気分がどんより・・・「冬季うつ」かも

冬になると憂うつになる「冬季うつ」。これは季節性感情障害の通称。典型的なうつといえば、「不眠」、「食欲がない」というのが一般的なイメージかもしれませんが、「冬うつ」は食べすぎ、寝すぎという症状が多く、うつと自覚しにくいという特徴を持ちます。
 冬季うつは、冬にはほとんど太陽が出ない北欧などに多い季節性のある「うつ」。日本では10~11月ごろから徐々に元気がなくなり始め、眠くて、だるくて、何もやる気にならなくなり、春になると症状が改善する人が多いと言われています。
 症状としては「過眠・過食、体が重い」というのが最も多く、菓子パンのような甘いものや炭水化物を食べたくなります。また、寝てばかりでも食べるので、 “うつ太り”をする人もいます。
 この冬季うつの原因は、日照時間が短くなることが引き金となり、セロトニンなどの脳内の神経伝達物質が減ることが一因。蓄積したストレスも原因と考えられています。

 ではどうしたらよいのでしょうか?
 冬季うつを始め、うつ病の原因とされているのがセロトニンの不足。セロトニンは日中の明るい時間帯に多く分泌されるホルモンですが、その切り替えのスイッチとなるのが、朝起床時の日光です。セロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料にもなり、夜にはメラトニンが私たちを睡眠へと向わせるのです。お休みの日だからといって、遅寝遅起きの生活はセロトニンの分泌を少なくしてしまう原因です。お休みの日であっても普段の起床時間となるべく変わらない時間に起きて活動し、普段、睡眠時間が少ない方は早めの就寝を心がけるというのは、冬季うつを防ぐためには非常によい習慣といえます。
またセロトニンの材料は、肉や魚、大豆などのたんぱく質を構成する「トリプトファン」というアミノ酸で、私たちが体内では作ることのできない「必須アミノ酸」の1つ、食べ物から十分に摂取することがとても重要です。冬季うつでは食べ物に”癒やし”を求める傾向があります。甘い物や炭水化物で満たすのではなく、たんぱく質・野菜・発酵食品のバランスがとれた食事を心がけましょう。
生活の改善が難しいという方は、漢方薬やアミノ酸製剤、腸内環境を整える健康食品の力を借りるのも一つの方法です。このような症状でお困りの方は、店頭にてご相談ください。
 暦の上で(二十四節気で)、今日は立冬です。冬季うつにならない生活を心がけましょう。


昭和堂薬局 | 2013年11月7日

 

アルツハイマー型認知症、生活習慣病と関連…予防するには

「認知症のアルツハイマー型、生活習慣病と関連…予防するには」産経新聞電子版より
近年、生活習慣病は「慢性炎症」が原因で起こることが解ってきたが、認知症についても「慢性炎症」との関係が指摘され、特に高脂肪食により起こる肥満からインスリン抵抗性(インスリンがあるがうまく作用しないこと)により、アルツハイマー型認知症の原因物質である「アミロイドβ」の代謝に影響することが指摘されています。このことについての関連記事が産経新聞電子版に載ったのでご紹介します。
(以下産経新聞記事)
年々増え続けている認知症は患者本人がつらいだけでなく、介護者の負担も大きい疾患だ。認知症の中でも患者の多いアルツハイマー型は、これまで原因不明で予防が難しいとされていたが、最近の研究で生活習慣病との関連が明らかになってきた。乳製品や大豆製品、野菜を多く食べることで発症リスクを低下させることも分かっており、認知症予防のためにも自身の食事パターンを見直してはどうだろう。
◆背景に糖尿病?
 厚生労働省の調査では、65歳以上の15%、約460万人が認知症と推計されている。認知症には、血管が詰まって起こる脳血管性と、何らかの原因で脳が萎縮して起こるアルツハイマー型などがある。
 このうち、脳血管性認知症は脳梗塞や動脈硬化が原因となって起こることから、以前から生活習慣病との関連が指摘されていた。一方、この20年で患者が急増し、高齢者の認知症の大半を占めるようになったアルツハイマー型と生活習慣病の関連が明らかになってきたのは最近のことだ。
 福岡県久山町の住民を対象に行われている疫学調査の「久山町研究」でも、生活習慣病と認知症の関連が判明している。
 30年以上前から同研究に携わっている九州大大学院の清原裕教授は「久山町の60歳以上の高齢者の追跡調査で、糖尿病が脳血管性とアルツハイマー型の両方の危険因子であり、特にアルツハイマー型との関連が強い傾向にあることがわかった。この10年の認知症の急増は、糖尿病の蔓延(まんえん)が要因である可能性が高い」と指摘する。
 糖尿病がアルツハイマー型認知症と関係があるのは、血糖を下げるインスリンがアルツハイマー型の原因物質であるβアミロイドタンパクの分解能力と関係するためだ。βアミロイドタンパクの蓄積が促進されるとアルツハイマー型認知症が進行するが、βアミロイドタンパクの蓄積は糖尿病となった場合だけでなく、糖尿病予備軍に多い高インスリン血症(インスリンが過剰に働く状態)でも促進される。(以下省略)

 産経新聞の記事中でも食事の影響を指摘しているが、日本人の食の欧米化がこの「慢性炎症」に関連し、脂質の偏った摂取や野菜など食物繊維の不足、発酵食品の摂取不足などが影響していると言われている。
超高齢化社会が到来し、急増している認知症
予防に取り組んでいかないと本人だけの問題でなく社会全体の大問題になっていくのでは…


昭和堂薬局 | 2013年11月2日

 

からだの受験対策

からだの受験対策
来年の受験まであとわずか…これから本格的に寒くなって、風邪の季節到来です。受験生はインフルエンザの予防注射をしておくといいかもしれません。我が家の長男も大学受験の最中にインフルエンザに罹り、ヒヤヒヤ… 無事に受験は終了!(私の予想以上の大学に合格)
また、子供は成長期で臓器がしっかりしておらず、ストレスや体力消耗などで食事から気(エネルギー)がつくれなくなったり、消耗してしまうとバリア機能が衰えて風邪を引きやすくなります。
11月に入り、学校行事がひと段落つくと勉強時間が増え、脳でのエネルギー消費が高まります。食事をしっかり摂りたいですね!日本人は胃腸の弱い人が多いので、ここからが踏ん張りどころなのに食べられなくなる人も多くいます。胃腸機能を高める漢方薬を早めに使って食欲が落ちないようにしておかなければいけません!また、食べるものもバランスよく摂りましょう!ネットの受験生の食事を見ると炭水化物が多いように思います。脳の栄養は”糖”です。だから炭水化物を摂るのでしょうが、長時間一定の糖類を食事から補給することは難しく、砂糖やジュースで補給したりすると血中の糖の濃度が上がってしまい血糖値を一定に保とうと体が働きエネルギーがそこに費やされて逆効果です。体は糖が足りなくなると最初に筋肉を分解して糖をつくります。ですから、食事は炭水化物ばかりでなく、タンパク質も必要になるのです。タンパク質に限らず、脂質、ビタミン、ミネラルも当然必要ですから、偏った食ではなく、バランスが大切です。
また、違った意味で脳をつくる栄養素の一つが脂質です。その中で重要なものがDHAという青魚などに多く含まれる油です。現代人はサラダ油や菜種油などの油を非常に多く使いますが、これらの摂り過ぎがアレルギーなどを引き起こす原因だといわれています。また、サラダ油などはシソ油や亜麻仁油などからDHAへの変換の邪魔をするので厄介です。シソ油や亜麻仁油はスーパーで売っていますので、ドレッシングをつくって使いましょう。これに合わせて積極的に魚も摂りましょう。
受験が間近に迫ってくると、受験生の重要なサポート役もストレスでイライラしたり、不安になったり、元気が出ずに眠れないなんて…
お母さんが元気で、てきぱきとサポートできると受験生にとっては大きな力になります。元気でいられるように漢方薬を使うといいと思います。
我が家にも一番下の娘が来年受験です。同じ受験生と持つ親として悩みを共有しましょう。
ご相談お待ちしています。


昭和堂薬局 | 2013年10月31日

 

“えっ!抜け毛は秋が最も多い”という記事が産経新聞に掲載されました。

“えっ!抜け毛は秋が最も多い”という記事が産経新聞に掲載されていました。
当店が所属する研究会でも女性の抜け毛に取組んでいます。抜け毛の悩みは以前であれば更年期の女性や病気の方が多かったのですが、最近は働く女性が増え、社会的ストレスや仕事と家事の両立などによる睡眠時間の減少による抜け毛で悩む女性が増えています。
産経新聞の記事によると、20代~50代男女に聞いた外観で気になる部分は?という調査で「シミ」「しわ」「たるみ」を抑え「抜け毛」が一番気になるという結果。
女性にとって”髪は命”といいます。女性にとって抜け毛や髪の毛が細くなるのは大問題です。
 では、どんな原因が考えられるのでしょうか?

・加齢(40代以降)
更年期に入り、女性ホルモンが減少するため

・ 過度のダイエット
過剰な食事制限により、栄養が髪にいかなくなるため

・ ストレス
血行障害が起きたり、ホルモンバランスが乱れるため

・ 間違ったヘアケア
髪を気にしすぎるあまり、洗浄力が強く刺激が強いシャンプーを使うため

・産後
妊娠中に増えた女性ホルモンが、出産後通常に戻るため

・睡眠障害
睡眠が十分でないため(髪は睡眠中に成長します)

・病気
甲状腺の病気や、膠原病など

ここで東洋医学的にはどう考えるのかを原因別にお話しします。

中医学(東洋医学)では髪は”血の余り”と考えます。血が不足したり、血流が悪く血が髪に届かなくなると髪が薄くなったり、乾燥して艶がなくなり細くなったりします。
 加齢によって腎が衰え、腎に蓄えられている精が不足すると、腎精によって生み出される血が不足し抜け毛になります。これは「40歳代の抜け毛」です。
 人は食べたものから栄養を吸収しますが、中医学では食べたものから気や血をつくると考えます。ダイエットなどで食事を摂らないと気や血を十分つくることができず、血が不足します。これが「過度のダイエットによる抜け毛」です。
 人はストレスを受けると肝の機能が正常に働かなくなり、肝の機能である気血を体の隅々に届けることができなくなり髪に血が届かなくなります。これが「ストレスの抜け毛」です。
 妊娠、授乳で女性は血を消耗します。これが「産後の抜け毛」です。
 睡眠障害で睡眠時間を十分取れないと気や血を消耗します。これが「睡眠障害による抜け毛」です。
 その他の「間違ったヘアケアによる抜け毛」や「病気の抜け毛」は原因が多岐にわたりますので、今回は割愛します。
抜け毛を予防するためには食生活や生活習慣を改善する必要があります。栄養バランスを整え、特に髪はタンパク質からできていますので、タンパク質の制限はやめましょう。
 また、自律神経のバランスを崩さないために、規則正しい生活のリズムにし、十分な睡眠をとりましょう。
 食や生活習慣は以上に簡単に述べましたが、詳しくは店頭でご相談ください。
 一度、毛根が障害を受けると簡単には戻りませんので、漢方薬や健康食品の力を借りるのが近道です。お気軽にご相談ください。



昭和堂薬局 | 2013年10月26日

 

8月24日、厚生労働省は認知症高齢者が推計305万人を超えたと発表しました。

8月24日、厚生労働省は認知症高齢者が推計305万人を超えたと発表しました。これは65歳以上の人口の10%を占め、過去の予測をはるかに超えて増加しています。
 一方、治療に関しては、2004年にアルツハイマー型認知症の病態モデルが示され、それに基づく薬が開発されましたが、そのほとんどが失敗に終わりました。
 2010年に新しい病態モデルが示されましたが、これは2004年に示された病態モデルが進化し、老人斑と神経原線維化が原因ではあるが、それだけで発症するのではなく、その他の因子(血管・糖尿病・間違った食事・ストレスなど)が加わることで認知症に発展するというものです。これらのことで、海外の大手製薬メーカーがアルツハイマー型認知症の根本治療薬の開発を断念しています。
 また、5月に開かれた国際神経学シンポジウムではアルツハイマー型認知症の対策は中年期以降の血管性危険因子の管理が重要という治療戦略が発表されています。これはアルツハイマー病には危険因子を改善し予防するのが一番の治療ということを示しています。
 認知症の治療に携わるドクターは、認知症の初期段階に受診をしてほしいと言っています。これは現在認知症には対症療法の薬しかなく、初期段階にこれらの薬を使うと症状が改善しやすく、その結果患者さんの生活の質を良好に保てるそうです。
 しかし、老化で起こる物忘れと認知症につながる物忘れの見分けは難しく、また自分や家族が認知症と思いたくない気持ちが働くので病院に行くのが遅れるようです。
 自分でできる予防は間違った食事と生活習慣の改善です。当店に相談に来られる方で多いのは間違ったダイエットやお腹を満たせば何を食べていてもよいと思っていたり、時間がないので簡単に食べられるものしか食べなかったりする人が多いようです。大切な自分の体、少しでも体にとって良いものを食べ、充分な睡眠をとり労わってあげましょう。


昭和堂薬局 | 2012年10月1日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。