変形性関節症は軟骨のすり減りで起こるの?
変形性関節症は軟骨がすり減って骨と骨が擦り合うことで関節の滑らかな曲げ伸ばしができず痛みが起こる病気と思われがちですが、軟骨がすり減ることはありません。
軟骨も皮膚などと同じようにターンオーバー(細胞の入れ替わり)をしています。このターンオーバーがうまくいかずに軟骨が破壊されることをきっかけに関節が変性していく病気です。
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変形性関節症は軟骨のすり減りで起こるの?
変形性関節症は軟骨がすり減って骨と骨が擦り合うことで関節の滑らかな曲げ伸ばしができず痛みが起こる病気と思われがちですが、軟骨がすり減ることはありません。
軟骨も皮膚などと同じようにターンオーバー(細胞の入れ替わり)をしています。このターンオーバーがうまくいかずに軟骨が破壊されることをきっかけに関節が変性していく病気です。
軟骨も皮膚などと同じようにターンオーバー(細胞の入れ替わり)をしています。このターンオーバーがうまくいかずに軟骨が破壊されることをきっかけに変性していく病気です。
軟骨には血管がなく、酸素や栄養は関節を囲んでいる滑膜細胞から分泌される関節液から供給されています。この供給が何らかの原因により不十分になると壊す側の物質が多く分泌し、軟骨(軟骨細胞と細胞外構成成分でできている)の細胞外の構成成分(プロテオグリカンやコラーゲンなど)が破壊され、また軟骨細胞の細胞外構成成分の合成もうまくいかなくなります。
そして今度は軟骨が破壊されたことで空洞化された所を埋めるために血管新生(血管が伸びて軟骨組織内に入ってくる)と軟骨内骨化が起こります。血管新生と軟骨内骨化のメカニズムは成長期に骨が伸びていくときに起こることで、本来成長が止まった成人には骨折など特別な場合を除き、本来では起こらない現象なのです。
成人の関節では起こらないはずの軟骨内骨化が起こると、軟骨だった部分が壊れ、骨に変わり、骨と骨の滑りが悪くなるため、骨の位置がずれたり痛みを感じたりします。
また、関節の周りに骨棘(こつきょく)と呼ばれるとげのように尖った骨ができ、関節のクッションが悪くなっているため骨の位置がずれ、うまく支えることができなくなるので支えることができるように骨が変形します。
このように関節で何が起こっているかは分かっているのですが、リウマチなど原疾患がないものははっきりした原因がまだ分かっていません。しかし、滑膜の炎症と冷えや血行不良による関節の栄養や酸素不足が引き金で起こっていると思われます。
変形性膝関節症を発症するのは、滑液の不足(陰液不足)・筋力の低下(運動不足と肝血虚、肝陰虚)・関節軟骨の変性破壊(腎虚)・二次性滑膜炎(湿熱、お血)などです。現状況を分析すると同時に、治療の妨げとなる他の内因・外因も分析して病機を判断し、治法を決定します。
改善のポイントは3つです。
炎症をとる、関節に酸素と栄養を十分に送る、軟骨内骨化が起こらないようにする為に血管新生が起こらないようにする、これらはいろいろなところで研究されていますが、まだ、画期的な医薬品はないようです。しかし、漢方薬で気血を補い血の流れを改善し、関節の材料(グルコサミンなど)を補給したり、血管新生を抑えるといわれるサメ脂質などを症状により組み合わせて補給してあげると、なってしまったものは元には戻りません(初期や中期では治る可能性があります)が進行を抑え、症状が楽になる可能性があります。(CMや通販などでグルコサミンやコンドロイチンを摂ると治りそうなとこを言っていますが、そんな単純ではありません。また、軟骨がほとんど無くなったような場合はお医者さんで人工関節を入れなければ治りません。)
このような炎症や血流障害が原因で起こる病気は多くあります。これはストレスや食生活が大きくかかわっているのです。ストレスや食の改善と関節の負担を軽減するために筋肉をつける軽い運動などでサポートすることも大切です。