現代社会はストレス社会と言われるように、さまざまなストレスがあります。IT化社会や成果主義の企業、核家族化など、様々な生活環境の変化により、我々は強いストレスを受けるようになり心の病気が増加しています。人間の心と体は繋がっているため、心の不調は体の不調として現れるようになります。
私たちの身体は、ストレスに対し、その場その場で適切に反応し、体温や血圧・心拍数などを一定に保っています。この生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するために、作用しているのが自律神経と内分泌系です。自律神経系と内分泌系の中枢は、間脳の視床下部にあります。視床下部の機能は、神経伝達物質によってその機能が保たれます。ところが、強いストレスを受けると、この機能が阻害され、自律神経系や内分泌系のバランスが崩れ、様々な身体症状が現れてきます。近年、ストレスを感知する視床下部は、人の感情行動に深い関係を持っていることが分かってきました。ストレスを受けると、不安の感情を呼び起こしたり、気分を落ち込ませたりします。また、ストレスは、免疫系にも関連していて、ストレスを受けると免疫は低下します。
強いストレスを受けたり、持続的にスレレスを受けると
○心理面の変化
不機嫌になる・イライラする・気力の低下・強い不安感・気分が落ち込む・抑うつ状態
○身体面での変化
体のだるさ・疲れやすい・頭痛・動悸・めまい・胸の痛み・肩こり・食欲不振・胃部不快感・下痢や便秘・など
○行動面の変化
たばこや酒が増える・過食・刺激物や甘い物を好む・など