『昭和堂薬局』

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男性不妊と脂肪の関係

 今年の3月にアメリカで、高脂肪食の男性は精子の数、濃度、質が悪くなっていることが発表されました。
 今回の発表は99人の男性を対象に、日々摂取した食事内容を詳しく調べ、同時に精液を採取し調べた結果、被験者の71%がBMI25以上で毎日の食事から摂取する総カロリー中脂肪分が37%以上、もしくは飽和脂肪が13%以上の男性は、脂肪をあまり摂取していない男性に比べて、精子数と濃度が40%低いことが明らかになりました。
 別の研究では不飽和脂肪酸の中のω-3系不飽和脂肪酸を多く摂取することにより精子の量や運動率が改善するということも発表されています。
 また、現在では細胞内に不飽和脂肪酸の多い精子は活性酸素に弱く、DNAなどにも影響を及ぼすことが知られています。
 以前より私は現代人のω-6系不飽和脂肪酸過多の食事について指摘してきましたが、これらの研究を見ても、男性不妊が多くなってきていることに食事が関与している可能性がわかります。不妊症の半分は男性側に原因があるといわれています。
 病気と食事の関係は非常に密接で大きな影響を及ぼします。心当たりのある男性は自分の食事を思い出して下さい。朝のトーストにマーガリンを付けて食べていませんか?ランチは揚げ物など油ものが多くないですか?野菜は摂っていますか?
 病気は2割が遺伝で8割は生活環境因子(食事も含む)と言われます。まさか毎日食べているものの影響が精子にまで及んでいると思っている人はほとんどいないでしょう。しかし、実際には関係大アリなのです。
 精子が出来るには約75日かかります。今日から食事をかえても早くて75日後にしか結果は出ません。気になる方は今すぐに食を変えてみましょう。


昭和堂薬局 | 2012年10月27日

 

8月24日、厚生労働省は認知症高齢者が推計305万人を超えたと発表しました。

8月24日、厚生労働省は認知症高齢者が推計305万人を超えたと発表しました。これは65歳以上の人口の10%を占め、過去の予測をはるかに超えて増加しています。
 一方、治療に関しては、2004年にアルツハイマー型認知症の病態モデルが示され、それに基づく薬が開発されましたが、そのほとんどが失敗に終わりました。
 2010年に新しい病態モデルが示されましたが、これは2004年に示された病態モデルが進化し、老人斑と神経原線維化が原因ではあるが、それだけで発症するのではなく、その他の因子(血管・糖尿病・間違った食事・ストレスなど)が加わることで認知症に発展するというものです。これらのことで、海外の大手製薬メーカーがアルツハイマー型認知症の根本治療薬の開発を断念しています。
 また、5月に開かれた国際神経学シンポジウムではアルツハイマー型認知症の対策は中年期以降の血管性危険因子の管理が重要という治療戦略が発表されています。これはアルツハイマー病には危険因子を改善し予防するのが一番の治療ということを示しています。
 認知症の治療に携わるドクターは、認知症の初期段階に受診をしてほしいと言っています。これは現在認知症には対症療法の薬しかなく、初期段階にこれらの薬を使うと症状が改善しやすく、その結果患者さんの生活の質を良好に保てるそうです。
 しかし、老化で起こる物忘れと認知症につながる物忘れの見分けは難しく、また自分や家族が認知症と思いたくない気持ちが働くので病院に行くのが遅れるようです。
 自分でできる予防は間違った食事と生活習慣の改善です。当店に相談に来られる方で多いのは間違ったダイエットやお腹を満たせば何を食べていてもよいと思っていたり、時間がないので簡単に食べられるものしか食べなかったりする人が多いようです。大切な自分の体、少しでも体にとって良いものを食べ、充分な睡眠をとり労わってあげましょう。


昭和堂薬局 | 2012年10月1日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。