世界的に肥満が社会問題になっており、日本もその例外ではなく成人男性では約30%、女性で約20%がやや肥満または肥満であるそうです。以前より肥満がいろいろな病気の原因になることは、このコラムでお話してきました。糖尿病などの生活習慣病はもちろん、ガンや認知症に至るまで様々な疾患との関係が指摘されています。
このような中、巷ではダイエット飲料やカロリーゼロをうたった商品が続々と発売され、ヒット商品になっているようです。しかし、それら商品に使われている人工甘味料が逆効果になることや体に害になるという報告も出てきています。
これらの商品は体重を気にされている方が体に良いと思って使っているのでしょうが、ダイエット飲料やカロリーゼロ商品で逆に肥ってしまっては元も子もなくなってしまいます。
そこで、「カロリーゼロにだまされるな」という本に紹介されていることをご報告しながら、ダイエットを成功させるために「これら商品は使っていいのか?」をお話ししたいと思います。
人口甘味料には「ホルモンに作用する」「味覚を鈍化させる」「依存性がある」の3つがあり、このことで逆効果になってしまったり、過剰に摂りたくなったり、より甘いものを求めてしまったりするようです。
この3つの効果が世の中の定説になっているのかは、まだ疑問が残るところですが、人工甘味料が不自然な甘さであることは確かです。ではこれら人工甘味料がどのくらいの甘さなのかご紹介します。
サッカリンは砂糖の200~700倍、アスパルテームは160~220倍、アセスルファムカリウムは200倍、スクラロースは600倍、さらに新しい人工甘味料のネオテームは7000~13000倍の甘味…
これだけの甘味があるにもかかわらず、摂っても血糖値が上がらないことが体にとって非常に不自然なことであり、通常砂糖を摂ると甘さを感じ、消化管から吸収されて血糖値が上がります。私たちは舌で味覚を感じます。最近ではこの味覚を感じる受容体がいろいろな臓器にあることが解ってきました。身体の様々なところに存在している味覚受容体がどのような働きをしているかは完全には解っていませんが、消化管の味覚受容体が甘味を感知すると消化管ホルモンが分泌されインスリンの分泌を促しているようです。
私たちが人工甘味料を摂取すると甘味は感じるのに血糖値は上がらない、けれどインスリンは分泌されるということが起きる。つまり体がだまされてしまっているのです。この不自然な反応が体にいいとは言えません。
少なくともこれら商品をダイエット目的で積極的に摂っているのであれば、現段階ではやめておくのが賢明だと思います。
当店ではダイエットに関するご相談を承っておりますので、お気軽に店頭にてご相談ください。