スギ花粉症の時期が近付くとともに、少しずつアレルギー性鼻炎を訴えている方が多くなってきています。
アレルギー全般、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーやアレルギー性鼻炎(花粉症)は、世界的規模で増加しており、日本人の約4割がアレルギー性鼻炎になった経験があると言われています。
これらのアレルギー疾患は、いまだに解明されていない部分が多く、多くの研究者が精力的に研究し少しずつ明らかになっています。
また、アレルギー疾患発症に腸内細菌叢が関わっていることが明らかになり注目されています。そのような中で、ヨーグルトなどの発酵食品がブームとなっています。しかし、このブームに警鐘を鳴らす専門家もいます。
確かに、アレルギーのメカニズムは複雑で、またそれに関わる腸内細菌叢は個人差が大きく、細菌の種類も莫大な数があります。これにヨーグルトなどに含まれる乳酸菌を摂っただけで簡単にアレルギーが改善していくとはあまり思えません。人間の身体は、そんな簡単に変わるものではありません。
腸内環境の部分でいうと、乳酸菌だけでなく短鎖脂肪酸が関係していることがわかってきています。この短鎖脂肪酸を産生する菌が必要になるのです。しかし、その菌がいても食物繊維を食べなければ作れないのですが…
中医学的には、花粉は邪気です。邪気の侵入を防ぐためには体の表面を流れている気(衛気)が重要です。この衛気が充分あると邪気の侵入を防いでくれます。
店頭でよく経験することは、花粉症以外の疾患の相談で漢方薬(補気薬)を服用していると花粉症の時期に症状が緩和することです。この衛気を増やす漢方薬の代表が玉屏風散(衛益顆粒)です。
春に向けて食生活の見直しや漢方薬やプロバイオティクスなどで、花粉症の克服にチャレンジしてみてはいかがですか