人の見た目の年齢は加齢とともに推測しにくくなります。これは老化のスピードが人により違うために起こります。
特に見た目の年齢は顔などの露出部分で判断され、皮膚の老化度を見ているのです。皮膚の老化度とは、きめの低下、シワの増加、くすみ、シミなどです。
皮膚は加齢と共に表皮が薄くなり、角質層が新しく入れ替わる時間が延長します。真皮は表皮の下にある2.0~3.0mmの層で、膠原繊維(コラーゲン線維)と弾性線維(エラスチン線維)、プロテオグリカン(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など)などの細胞外マトリックスでできており、皮膚に弾力性と強さを与えていますが、その細胞外マトリックスの合成能力が低下し、張りのない皮膚へ変化していきます。このような機能変化は、角質層が傷害を受けた時のバリア機能の回復の遅れ、水分保持機能の低下(乾燥)、性ホルモンの分泌変化に伴う皮脂分泌量の変化、皮膚血流量の低下、脂質や糖質の代謝変化などが要因になっています。
皮膚の老化のメカニズムはまだはっきりとは解っていません。皮膚は外部からの影響を受けやすく、紫外線や乾燥が皮膚の老化に大きく関わっています。
一方、人間は乱暴な言い方をすると酸素を吸って糖を分解してエネルギーにして生きています。酸素(活性酸素)に関してはいろいろなところで老化の原因と言われているので、ご存じの方が多いと思いますが、最近研究によって糖が老化に関係していることが解ってきました。加齢に伴い糖がタンパク質に結合してAGEsという糖化最終産物をつくり、この物質が体の老化に関わっていたのです。
抗酸化物質には様々なフラボノイドなどが有効であり、抗糖化物質はまだ多くは発見されていませんが少しずつ発見され、研究がなされています。
糖の影響を受けにくくするためには血糖値を高くし過ぎず、身体が糖を利用できる範囲に留め、糖を溢れさせないことです。
見た目を若く保つためには抗酸化と抗糖化がポイントになりそうです。