酵素飲料を使ったファスティングがダイエットに良い理由が、今まで言われてきた酵素栄養学以外にもう一つあります。
近年、肥満のメカニズムが研究され、肥満の原因が高脂肪食による腸内細菌叢の変化と脂肪組織での炎症であることが判ってきました。
1980年頃から肥満が問題になり始め、ちょうどこのころ日本は高度成長期で生活が豊かになり、食が大きく変わり始め、さらに交通機関の発達などで運動不足が起こり始めました。この高栄養食と運動不足で肥満が増えてきたのです。
では実際のところ体の中で、この時にどんなことが起こっていたのでしょう?
高脂肪食の摂取増加によって、私たちの腸内では腸内細菌の善玉菌が減り、悪玉菌が増えることになってしまいました。そしてその悪玉菌が増えることにより、身体が微弱で慢性的な炎症を起こすことが近年になり分かってきました。
肥満が進むメカニズムも解明され始めており、脂肪組織で発生した炎症が、脂肪細胞を肥大化し、さらにその脂肪細胞が炎症を起こす物質を放出することにより、脂肪組織の炎症が進むという悪循環が形成されてしまいます。
この肥満に至るメカニズムに、なぜ酵素ファスティングが良いかというと、ファスティングで食事制限をするために、脂肪の摂取が長い目で見たときに抑えられ、同時に酵素飲料は発酵飲料ですから、酵母菌や麹菌、植物性の乳酸菌などが摂取できます。このことで腸内環境を改善の方向に向わせ、肥満の二つの原因(高脂肪食と腸内細菌の変化)を酵素飲料でファスティングを行うことで改善できるのです。
また、ファスティングの思わぬ副作用であるケトアシドーシス(食事制限によりエネルギーを蓄えてある脂肪酸を糖質に返還させてエネルギーに変えようとすることが過剰に起こると発生します)を酵素飲料をとることで糖質が少量摂取できることで防ぐことができるのです。