平成25年2月22日NHKためしてガッテンで子宮内膜症について放送されました。
最近、不妊相談に訪れる方たちの多くが子宮内膜症や子宮筋腫を患っています。
今回、ためしてガッテンで子宮内膜症が紹介されたので免疫学的な補足をさせていただきます。
以下、番組内容を抜粋(詳細はためしてガッテンのホームページでご確認ください)
さらば!あのツライ痛み 260万人を襲う謎の病~いま女性に増えている病気「子宮内膜症」~
月経がある女性の10人に1人がこの病気になるといわれ、患者数はおよそ260万人と推定されています。
しかし、そのうち病院で診断を受けている人は、およそ60万人。
病気のサインに気づきながらも、放置していたために悪化してしまうケースも多く、女性はもちろん男性にもぜひ知っておいてほしい、知られざる子宮内膜症の実態をお伝えします。
女性の月経(生理)と深い関係のある病気、「子宮内膜症」。
恥ずかしながら、女性である私も、取材を始めるまで、その実態についてほとんど知りませんでした。取材に応じて下さった子宮内膜症の患者さんの多くも、診断を受けるまで病気のことをご存じなかったそうです。
そんな皆さんが口をそろえておっしゃっていたのが、この病気について「知っておくこと」の大切さです。それが病気のサインにいち早く気付くことにつながり、診断を受けても治療に前向きになれる力になるからです。
番組でお伝えできたのは、さまざまな形であらわれる子宮内膜症のごく一部ですが、病気についての理解が広がっていく、その一助になれたらと思っています。
そしてなにより、もし「重い月経痛」「月経に伴う体の痛み」など気になる症状があれば、我慢せずに病院を受診していただきたいと思います。
子宮内膜症の原因はまだ完全には分かっていません。しかし、体内でどのような現象が起きているかという点で解明が進んでいます。
月経時に、ほとんどの女性において経血は逆流しています。
健康な女性では経血と共に逆流した子宮内膜(異所性子宮内膜といいます)を免疫担当細胞が排除しているので子宮外に子宮内膜が生着、増殖することはありません。
しかし子宮内膜症を患っている方は何らかの原因で(例えば体内で起こる炎症など)免疫により排除されるはずの異所性子宮内膜が免疫担当細胞からの攻撃を逃れ、本来存在しないはずの卵巣や腹腔で子宮内膜が生着、増殖してしまいます。
免疫の中心的な役割を果たしているのは腸管免疫で、欧米型の食事の普及によって日本の伝統食である発酵食品の摂取が減少したことで腸内環境のバランスは乱れ、さらにストレスが加わることで悪性菌が優位に働くことが分かっています。
また、マーガリンや酸化された油を恒常的に摂取していると風邪などの感染症やアレルギーによる炎症反応を完全に鎮めることができず、その結果免疫の異常をきたすことに繋がっていくことになります。
子宮内膜症を発症してしまうと完治するのは大変であるため早期発見と予防が大切です。
ストレスを感じる方やよく風邪をひく、アレルギーがある方、感染症によくかかる方などは注意が必要で免疫の狂いが生じている可能性があります。
普段から生理不順や便秘と下痢を繰り返すような方は、腸内環境のバランスが乱れている可能性があるため、ストレス解消や腸内環境を改善し免疫を正していく必要があり、生活の改善が難しい場合は漢方薬や腸内環境を整えるための健康食品を使用していくことも視野に入れてみては如何でしょうか。